ローマは希望によって、ソ連は恐怖によって動かされていた

『世界史を創ったビジネスモデル』読書記録(5日目)

「希望」も「恐怖」も実態のないもの。

だから、

本当に存在しているかどうかは、

その人の"心の持ち方"次第だと思う。

 

とはいえ、

今の日本には果たして、

「希望」と「恐怖(不安といってもいい)」は、どちらが多いだろうか?

 

年金は納めれど、もらえないと言われている。

そこそこの大学出て就職すれば、一生安泰。なんてことはあり得ない。

大企業も成長はせず、むしろ腐敗からの内部崩壊でどんどん傾いていっている。

あちこちでテロや紛争が起き、日本にもミサイルが飛んでくると言われている。

 

カネの安心も身の安全も保証されていない気がする。

 

自己啓発本とビジネス本大好きな俺は、

「そんな遠い将来の不安の為に、保証と安定の為に今を犠牲にしないで、好きに生きればええやん」

と思ったりしているが、

それも若干無理しての思い込みかもしれない。

おそらく、

今の日本では、

一度正社員になってしまった人は、

わざわざその"安定感"を失おうとは思わないだろう。

 

そして、どんどん悪循環に陥って、

ますます日本中に閉塞感が充満しているのではないだろうか。

 

 

 

第4章では、

「ローマ軍の強さ」と「ソ連軍の強さ」の違いが書いてあった。

 

どちらにも共通するのは、強い軍隊がいたこと。

だけど、ソ連は70年で崩壊。

ローマは数百年その強さを維持出来た。

 

それはなぜか?

それは、

「ローマには希望があり」「ソ連には恐怖しかなかった」違いだという。

 

ローマにおいて、軍隊は特権であり、

命の危険が伴うものの、20〜25年の従軍のあとは、そこそこ豊かな余生が送れた。

 

しかし、ソ連軍は、

NKVDという特殊部隊が、戦闘部隊のうしろに控え、

逃亡したり、侵攻に手間取ってる兵士を殺す、という仕組みがあった。

 

まさに「豊かな余生=希望」と「殺される=恐怖」だ。

 

そして、ソ連はあっという間に崩壊していった。

 

 

ここから学べる教訓は、

組織では、恐怖よりも希望を用いて運営した方がいい、ということだと思うが、

これは、

きっと超巨大組織である"国"でも同じことが言えると思う。

 

 

だから、今のあまりイケてない日本が良くなる為には、

「将来はきっとこうなるよ!」

と前向きな未来を示すことだと思う。

もちろん、上辺だけのお花畑的なものではなく、ある程度の裏付けは必要だ。

だけど、

結局未来なんか確実なことはわからないんだから、

「思い込む」ことが大事。

 

今は、日々しょうもない学園もののニュースやらで、ネガティヴな気持ちに「思い込み」させられているが、

 

きっと、もっと良いニュース、前向きなニュースに日々触れていれば、

自然と前向きに、上向きになるのではないだろうか。

 

 

今の日本には、

ソ連的恐怖」よりも「ローマ的希望」が必要だ。

と思った次第でございました。

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どちらがソ連軍で、どちらがローマ軍でしょうか?